千住大橋は文禄3年(1594)隅田川に最初に架けられた橋で、一説には架設の資材は伊達政宗が調達した高野槙(こうやまき)が使われたと伝えられている。 千住(せんじゅ)は江戸時代、日光街道と奥州街道の第1宿として発展し、松尾芭蕉の奥の細道の出発点として余りにも有名だ。 芭蕉は、元禄2年(1689)の2月(旧暦)末、隅田川と小名木川の出合いに架かる萬年橋の北岸にあった芭蕉庵を手放し、仙台堀川に架かる海辺橋の南詰の採荼庵(さいとあん)に移った。 草の戸も 住み替はる代(よ)ぞ 雛の家 そしてこの採荼庵で奥の細道の出立直前までを過ごし、翌月27日、ここを立って見送りの門人とともに、仙台堀川から隅田川を遡って千住で舟を下り、矢立初めの句を詠む。 行く春や 鳥啼(なき)魚の 目は泪 芭蕉が千住を訪れる百年前には既に千住大橋は架かっていたことになるが、その後も何度か架け替えが行われ、関東大震災にも焼け落ちることはなかった。 現在の千住大橋は昭和2年(1927)に架設された震災復興橋梁で、形式はブレースドタイドアーチ橋となる。 またこの震災復興事業で千住大橋が架設されたことで、それまで橋がなかった千住大橋以北にも橋が架けられたことを付け加えておきたい。 現役バリバリのこの橋の昭和2年と彫られたプレートが、この橋の歴史を誇らしく告げていた...。
by finches
| 2009-09-30 06:59
| 復興
|
タグ
essay(1007)
昭和(243) かたち(185) 震災復興小学校(96) 箸休め(71) 震災復興橋梁(57) 橋(45) 大正(43) 近代モダン小学校(39) 函館(27) 江戸(24) essay bibliophobia annex(24) 明治(14) essay bibliophobia nuclear(6) 未分類(2) essay bibliophobia annexⅱ(1) 検索
カテゴリ
時間空間 記憶 季節 復興 嗜好 信条 地理 遺産 持続 無題 復興小学校 近代モダン小学校 フォロー中のブログ
Ever Greennaruhodo (茶房... ezzoforte 関根要太郎研究室@はこだて 函館 ・ 弥生小学校の保... I shall be r... リンク
虚数の森
菜滋記 透明タペストリー Clocks & Clouds 以前の記事
2017年 01月2015年 02月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 その他のジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||