月島に続き明治27年(1894)に埋め立てによって生まれたのが勝どきで、佃島と月島が陸続きであるのに対して、月島と勝どきは月島川によって隔てられている。 また、月島に続いて明治29年(1896)に新月島が埋め立てられたが、月島と新月島とは新月島運河によって隔てられている。一方が川でもう一方が運河となる理由は分からないが、そこに違いがあるとすれば、川の名の付いた月島川の方にだけ隅田川との境に水門が設けられていることくらいだろうか。 ともあれ、両者とも一方は隅田川に他方は朝潮運河に繋がり、また朝潮運河を隔てて晴海、更にその先は晴海運河を隔てて豊洲の埋立地へと続いている。 勝どきには佃島と月島の一部に僅かに残る昭和の面影は既になく、全く新しい街になっているようだが、二つの時代を象徴するかのような対照的な光景に出合い写真に収めた。 新しい街やそこを埋め尽くす新しい建物に何の魅力も興味も感じないが、そこに水辺があることで少し違った印象が加わるのは何故だろうと考えた。 それは只埋立て埋め立てによってその間に生まれた運河の、まるで定規で線を引いたようなつまらなさ、埋立地の形が先ではなく、運河の形を先に決めればもっと楽しい水辺の空間が生まれるだろうと思った。 同じようにつくられたものでも、この月島川や新月島運河、朝潮運河辺りまではまだ川を感じる。それはこれらが隅田川との関係を保っているからだと思った。 そして、それらの川や運河があることで、殺伐とした光景から建物も人も救われているように思った...。
by finches
| 2009-11-24 06:42
| 時間
|
タグ
essay(1007)
昭和(243) かたち(185) 震災復興小学校(96) 箸休め(71) 震災復興橋梁(57) 橋(45) 大正(43) 近代モダン小学校(39) 函館(27) 江戸(24) essay bibliophobia annex(24) 明治(14) essay bibliophobia nuclear(6) 未分類(2) essay bibliophobia annexⅱ(1) 検索
カテゴリ
時間空間 記憶 季節 復興 嗜好 信条 地理 遺産 持続 無題 復興小学校 近代モダン小学校 フォロー中のブログ
Ever Greennaruhodo (茶房... ezzoforte 関根要太郎研究室@はこだて 函館 ・ 弥生小学校の保... I shall be r... リンク
虚数の森
菜滋記 透明タペストリー Clocks & Clouds 以前の記事
2017年 01月2015年 02月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 その他のジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||