332■■ 機中の花見
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空港ラウンジでブログのアップに戸惑っているうちに出発10分前のアナウンスがあった。
仕方なく始発便の機内で時間潰しの推敲を続けることにした。

仕上げたつもりでも推敲モードに頭を切り替えて読み返すと、ここは足りない、ここはくどい、ここはいらない、ここは入れ替えよう、と次から次へと出てくるものだ。
退屈さを推敲で紛らわそうとしているのだから余計にその数は増す羽目になり、結果、弄(いじ)くり過ぎて返って流れや切れが悪くなり、結局、元に戻したりと一時間近くはこの繰り返しで時間潰しができる。

窓側の席の家人は殆ど寝ているが、時々大きく揺れると目を覚まし、機内誌をめくっては拾い読みをし、そしてまた眠りに落ちている。
そんな家人が機内誌に桜と猫の特集を見つけ、チョンチョンと筆者の左腕を人差し指でつついて指し示したが、「さしてもなし」と写真を横目に推敲を続けた。
そのうちそれにもそろそろ飽きてきて、徐(おもむろ)にさっきの「さしてもなし」を探して写真に収めた。

最近は下町の川を歩くことが多いせいか、東京に桜の木がこんなにも多く植えられていることに気付いた。
そんな訳でいつもの年よりづっと長く桜と接しているような気がしているが、この「機中の花見」は猫の至福の表情が加わってその楽しさも倍加した...。


注:この推敲の顛末は「日常の景色」を。
by finches | 2010-04-09 06:44 | 嗜好


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