388■■ 手帳

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時々今朝は何を書こうかと考える時がある。
今朝もそうで、写真の用意もできていない。
そんな日はパスをすればいいようなものだが、物理的に不可能でない限りやはり書こうと思い直す。
そこで目の前にある手帳をテーマに書こうと決めた。

常時持ち歩くことはないが、今ここに3冊の手帳がある。
2冊は日本製、1冊はイタリア製で、どれも銀座伊東屋で買ったお気に入りの逸品だ。

黒い所謂システム手帳には予定を中心に様々なことが書いてある、そしてこれが一番重い。
少し縦長の黒いスケッチ帳には頭の中で考えていることや浮かんだことが絵で書いてある、そしてこれが次に重い。
最も小さい薄茶の手帳はいつも鞄かカメラバックに入っていて、調べたことを直ぐ様書き込むのに使っている、そしてこれが一番軽い。

システム手帳と薄茶の手帳に書く時はウォーターマンの万年筆、スケッチ帳に書く時はパイロットの0.1ミリと0.2ミリのドローイングペンを使うことが多い。
万年筆ではなくドローイングペンを使うのは線の細さも然ることながら、インクの透明感にある。
万年筆のインクは不透明で文字を書くには最適だが、絵を書くにはインクの色の濃さ加減と同時にドローイングペンのインクの持つ透明感がピッタリで、これで線に奥行きや立体感が生まれる。
因みにこのドローイングペンはいつも新宿の世界堂で買い求めている。

道具というのは自分好みのものを探し出すことが大切だと思う。
中でも文房具はその最たるもので、シンプルであること、美しいこと、歴史があること、作りがしっかりしていること、使うことが楽しいこと、などなどが備わっているものがいい。

不思議なものでそんな文房具は想像と創造を引き出してくれるように思う。
値段やブランドではなく自分だけの良品を持つこと、そこにはささやかだが心地よい満足感がある...。

by finches | 2010-06-06 05:02 | 嗜好


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