432■■ 夏とペリカン
b0125465_66963.jpg


たった一週間前に梅雨明けした時は陽射しも空気も風も清々しく爽やかだった。
そんな光と風に誘われるようにサンドイッチと果物とビールを持って近くの公園までランチに出掛けた。
そんな爽やかな日が三日も続いたろうか、後は一気に夏の暑さが押し寄せて来て、もう暑くて部屋の中にはいられない。
エアコンを入れて部屋に閉じこもるのは折角の夏が勿体ないし、葦簀(よしず)を立て掛けそれはそれで涼やかで風情もあるが、兎に角暑くていられない。

部屋の中にいると熱中症になりそうで、トマトと胡瓜と本と蚊取り線香を持って自転車でいつもの公園にランチに出掛けた。
一週間前のお手製のサンドイッチと違い昨日は公園の入口にあるコンビニで買ったサンドイッチとビールを持ってのことだ。

蚊取り線香をつけ、陰を落とす楓の木によっかかってサンドイッチを食べながら冷えたビールをグビッとやる至福の時を楽しんだ。
食べ終わると少し本を読んで、尻が痛くなってくると白鳥たちに草を千切って投げてやったりした。
太陽の位置が変わり少し暑くなってくると次の場所に移動。
藤棚の下は涼しい風が吹き抜け最高だったが、そこでは水分補給だけにして次の場所に移動。
桜の木の下の木のベンチの下に蚊取り線香を置き、胡坐をかいて本を読んだり仰向けに寝て桜の葉の間から夏の空を仰ぎ見た。

木々の間からペリカンたちが湖を滑るように泳いでいるのが見えた。
ペリカンが泳ぐ姿は面白いが、彼らが空を飛ぶ姿はそれは悠然としていて実に美しい。
下から見上げると初列風切と呼ばれる羽根が黒く見え、それがまた飛ぶ姿をスッキリと見せる。
ペリカンは重心に胃があり大量の魚を胃の中に入れてもバランスを崩すことなく飛べるそうだが、それに加えて頭を前後にシフトすることで重心を変化させバランスを保ったり、両翼の羽根をエルロンのように動かすことで左右のバランスも調整できるそうだ。

正にペリカンは飛行機で、それも大型輸送機という感だ。
空を飛ぶ姿はそれはそれは見事なくらい悠然として美しいが、着水する時の水面すれすれの滑空もそれは美しく、勿論着水も見事なものだ。
だが、これが着地となると仲間のいる場所にあの大きな体で強引に降りるものだから、仲間たちは慌てふためきそれを避けようと大騒ぎになり、一方降りてくる方は我関せずと着地するのだからたまったものではないだろう。
だが、これが面白く見ていて飽きない。

お蔭で公園の滞在時間は6時間近くに及んだ。
出掛けに自転車で行くランチコースにするか、車で行く温泉コースにするかで迷ったが、後者の準備もできている。
部屋に戻ると今度は温泉コースセットを持って、近くの温泉まで昼間の汗を流しに出掛けた...。

by finches | 2010-07-26 04:13 | 無題


<< 433■■ 夏の水路 431■■ 夏の花火 >>