437■■ 三ノ輪橋商店街

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帰京一日目は午前の用事を済ませ家人と待ち合わせている新宿へ向かった。
メトロの一日乗車券を買っているので乗り降り自由の気軽さがあった。
伊勢丹地下の生ハム店のコーナーで、生ハムをバケットに挟んだサンドとスペインビールの軽い昼食を取り、次なる用事を片付けようと暑い地上へと出た。

若者で賑わうデパートと画材店に立ち寄った後、雑司が谷駅までメトロで行き鬼子母神駅から都電荒川線に乗った。
都電で唯一残る荒川線は早稲田と三ノ輪橋間を55分で結び、駅の総数は30に及ぶ。
電車が駅に停まる度に路線図を確かめていた家人の 「どこで降りるの」 と言う小声が時々聞こえたが、質問しながらも 「きっと、(拙稿『石神井川 音無橋』に登場した)滝野川で降りるのだろう」 と読んでいたようだ。

しかし、その予想に反して結局最後の三ノ輪橋駅まで乗った。
この荒川線にはこれまでに何度か乗ったことはあったが、早稲田から三ノ輪橋まで通して乗るのは筆者も初めてのことだった。
三ノ輪橋に着くと早速都電に並行して続いている三ノ輪橋商店街を散策した。
かつてはどこの商店街にも見られた活気がそこにはあって、灯りに照らされて並ぶ様々な食材からは正に人々の暮らしと直結した生き生きとした活気が感じられた。
この商店街には各種の食材を売る店を始め、昔懐かしいパンが硝子ケースに並ぶパン屋のオオムラや、江戸時代から続く蕎麦屋の「砂場」なども軒を連ねていた。

東京に戻ったら真っ先に行きたい店の開店時間を問い合わせると 「本日の開店は6時15分」 とのこと、早速予約を入れると、「ラガーを冷やしてお待ちしています」 との返事。
準備の状況に合わせて開店時間を微妙に変える、きっと忙しい筈の店主の心遣いともてなしの心に、一日の疲れも飛んで行くような気がした。

昨日は隅田川の花火、大勢の浴衣を着た人たちと出会った。
きっとあの人たちは暑いが至福の夏の花火を堪能したことだろう。
筆者たちは本当に良く冷えたビールを皮切りに、美味い料理と冷やしたお酒を久々に会う気のいい常連たちとの会話を楽しみながら堪能した...。

by finches | 2010-08-01 05:16 | 時間


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