606■■ 老筆と春一番
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昨夜帰宅すると、東京に春一番が吹いたことを知らされた。
風の音にも気付かず机に向かっていたが、午後の2、3時間暖房を切ったあの暖く感じた時が正にその瞬間だったのかと振り返った。
去年はマンサクの花の下で冬から春へ向かおうとしている温もりを風から感じた。
そして部屋に戻ってしばらくすると、まるで虎落笛(もがりぶえ)のような風の音が窓越しにいつまでも鳴り止まなかったことを思い返した。

昨日は納稿を終え散乱した資料を整理しながら片付けた。
片付け終わると、回覧されてきた最初の頁を飾るとある学者の老筆に目を通した。
それは原稿用紙二枚に鉛筆で手書きされたものだった。
タイトルは「遠い遠い思い出」となっていて、「机の傷」「糠袋 ぬかぶくろ」「白い神社」の小見出が付けられ文章は展開していた。

二度読み返した。
率直な印象を言えば、主文へのプロローグとなるべき原稿をどんな風に頼めばこうなるのかと感じた。
内容も然ることながら字数は依頼通りの800字、頁の半分以上を占めるボリューム、このままでは使えそうもない。
恐らく今日の初校の集まりに、回覧された老筆をどう扱うかの私案を夫々が持参するだろうと考えながら、綺麗に片付いた机に向かった。

さて、この顛末は機会があれば書いてみよう。
今朝は予想外の展開に写真がない。
寒いが一枚撮りに出掛けるか...。

by finches | 2011-02-26 04:38 | 無題


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