640■■ 桜とトヨばあちゃん
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重い内容が続いていて少し書き疲れた感がある。
今日は箸休め、一日だけいつものエッセイに戻って書くことにしよう。

きのう仕事場に行くと前の晩に起きた地震の揺れで、片付けたばかりの書棚の本が再び床に散乱していた。
書架をすべて分解し補強して組み立て直していたが、やはり地震にはかなわない。
上の方に軽い本を置こうが重い本を置こうが関係なく落ちる。
軽ければ簡単に飛び出してしまい、重ければ少しづつ前にずれて来て、重心点が書棚の先端を越えた途端一気に落下してしまう。

きのうは朝から強い風が吹いていた。
一日中窓の外の風音が止むことはなかった。
上から見ていると朝はまだ一分咲きくらいに見えた桜が、気温が上がるにつれて開いてきたようで、夕方には3分咲きくらいに木全体が大きくなっていた。
まだ強い風に負けはしないが、もう少し静かに蕾を開かせてやりたいと思った。

帰宅すると小さな桜の枝が小さな器に活けてあった。
強い風で折れて飛ばされた小枝を家人が拾って来たもので、そんな小さな春に心が癒された。
今朝はその花の数が少し増えていた。
これから開こうと蕾をだんだんと持ち上げているものある。
それを見ながら被災された人たちに、こんな身近にある小さな悦びを早く心に取り戻してほしいと思った。

くじけないで』の詩人、柴田トヨさんが読売新聞にこんな詩を寄せられている。

    被災地のあなたに

      最愛の人を失い
      大切なものを流され
      あなたの悲しみは
      計り知れません

      でも 生きていれば
      きっと いい事はあります

      お願いです
      あなたの心だけは
      流されないで

      不幸の津波には
      負けないで


明日からまた戻るつもりの
『津波想定高さ』、ここで見えてくる人間はおぞましくやりきれない。
今朝はやはりエッセイに戻ってよかった。
小さな桜とトヨばあちゃんの詩、久し振りに人の心を取り戻せた...。

by finches | 2011-04-09 09:17 | 無題


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