708■■ 柿-秋十月
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去年と違い今年の柿の木には実がほとんど見られない。
その上青柿の頃からよく落ちるなあと思っていたが、近頃は熟れた実が鳥に食べられることもなく地上に落ちてはつぶれている。
その熟れた柿を地上で食べているのはスズメバチで、大きな体と獰猛そうな顔付きは好きではないが、近くにいても構わなければ襲うことはない。

そんな柿の木を見ていると、小鳥というやつは実の多い木に集まって来ることがよく分る。
去年五十羽近くもが毎日群れていたメジロは今年は一羽も見かけないし、去年ゴム銃まで作ってあんなに追い払ったヒヨドリやカラスもやって来ない。
熟れ具合を見ても去年と違って余り美味そうにも見えないから、小鳥たちには当然それが分っているのかもしれない。

柿落葉というにはまだ時期が早いが、落葉が他の葉や枝に触れ乾いた音を立てながら落ちる音はなかなか風情があっていいものだ。
落葉を掃かないとだらしなく見えるものだが、茶褐色の枯葉だけを手で取り除き紅葉した落葉だけを残してそれを目で楽しんでいる。

柿の木の下には三つの水鉢を置いているが、白メダカが泳ぐ我家一番の大きな水鉢にも紅葉した綺麗な落葉が時々蓋をする。
水の中にも何枚もの落葉が沈んでいるが、それらはメダカたちの格好の遊び場になっているように見える。
小鳥が来ないのだけは淋しいけれど、その他は何年も繰り返されてきた同じ季節の同じ時間が目の前をゆっくりと流れているのだろう。
今、その季節の移ろいと共にあることを心より楽しいと思う...。

by finches | 2011-10-07 05:29 | 時間


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