714■■ 柿落葉

b0125465_7111022.jpg


今朝は柿落葉を書こうと決めているのに、ふと気が付くと一時間以上もあれやこれやと雑読,雑調べで遊んでいた。
だが、早朝のそんな時の過ごし方がまた楽しくもある。

そんな中、天井の方からカサコソと音がすると上目にその方向を睨み、守宮がモタモタと床を斜めに横断するとそれをじっと目で追い、外でカサカサと柿の葉が落ちる音がするとそれに耳を凝らす。
灯りのつくる翳はそのまま外の闇に続いていて、聴覚だけがソナーのようにその闇の気配を探っている。
すると、散砂の上を歩くような音がして耳を凝らすと、それは雨が柿の葉を叩く音だと分りホッとした。

『柿落葉-秋十月』としたかったが、冬の季語である柿落葉に秋十月はおかしいと思い直した。
だが、一面に落ちた冬の柿落葉もいいが、今の季節色付いた葉が一枚また一枚と重なり土を透かしている様も、それはそれで風情があって絵になるものだ。

合本俳句歳時記によると『柿落葉』は、「美しく色づいた柿の葉は地に落ちてもなお鮮やかで、色とりどりの柿落葉は掃くのがためらわれるほど」とある。
正に同感で、筆者は今柿の葉が積もるに任せてそれを掃かないようにしている。
同じくホトトギス俳句季題便覧によると、「柿落葉が散り敷くころは、朝夕めっきり冷えてきて、その落葉は多彩な色で美しい」とある。

二つを比べると前者の「色とりどりの葉は掃くのがためらわれるほど」に対して、後者は「多彩な色で美しい」と表現を変える。
前者が情緒的,主観的であるのに対して、後者は機械的,客観的な表現なのも面白い。

ふと時間を見るとまた一時間が過ぎていた。
雨も上がり曇り空だが外も大分明るくなってきた。
さてと、朝食前に写真を撮って最後の仕上げに入ろう...。

by finches | 2011-10-13 04:36 | 時間


<< 715■■ 柿を活ける 713■■ ぶたのなる木 >>