716■■ 正三角形の鏡

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この正三角形の鏡は東京ではトイレの小さな飾り棚の上に置かれていた。
その鏡のここでの定位置はミズナラのカウンターの上だ。
カウンターをどう作ろうかと考えている時、中央のスリットにこの鏡を挿してみたところこれが中々面白く、結局カウンターのデザインはスリットを持つ形に決り、鏡はそこの定位置に納まった。

この鏡は円形,正方形,正三角形の3枚製作したものの一枚で、小さな子供には尖った角が危険だからと角を丸くしたものに換えたために、壁から剥がした角の尖ったこの最初の鏡が手元に残っている。
だが、形としては角あってこその三角形で、その方がシャープで美しく、他のオブジェたちとの相性もいい。

この鏡、顔を写すには少ししゃがまなければならないが、ネクタイを締める時はその結び目がいい高さに映って丁度良さそうだ。
面白いのはスタンドの灯りを向けると、それが反射して石灰を塗った白い壁に三角形の光のシルエットができることだ。
そして、スタンドを動かすとそのシルエットも右に左に上に下に形を変えながら動くのも面白い。

20年前のものだが子どもたちのために一心に考えたその鏡に古さは微塵も感じない。
そんな古くて新しいものたちに囲まれた空間に身を置いていると、穏やかな安らぎに包まれ時間が過ぎるのをつい忘れてしまう...。

by finches | 2011-10-15 03:26 | 空間


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