768■■ 石畳がつなぐ場所
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日曜の午後、一週間前に初めて訪れた温泉のある町を再び訪ねた。
寒い日だったが、先ず旧駅舎を覘き、続いて目星をつけた旧宿場町の中心と思しき通りを高みにある寺まで一気に走り抜けた。
そして、裁判所の建つ広場に車を止め、小さな図書室に並んだ郷土資料に順に目を通した。

思った通り、車で走り抜けた通りがかつての宿場の中心だったが、写真に残るその町並みとは大きく様変わりしていた。
資料にざっと目を通し終えると、早速かつての本宿跡を面影を探して歩いた。

当時、表と裏すじに二つあったという水路は、裏すじはそそまま残り、表すじは蓋がされていた。
かつての面影はほとんど消えていたが、二つの水路の間隔と通りの長さとが、かつての本宿の縦横の広がりを暗示していた。

次に、地図に記された一つの名跡に興味を惹かれた。
その石畳は、誰が、何時、どんな目的で、そして、どこに続いているのだろうと思った。
石畳の入口をやっと探し当て、山道に車を止めその石畳に続く小道を登ると、落葉が降り積もった江戸時代の石畳が姿を現した。
そして、その石畳は険しい山道を越え隣村を流れる川の船着場に通じていたことも分った。

そして、こちらもやっと探し当てた石畳に通じる反対側の入口は、かつてその地を治めていた豪族の居館があり、今も幾つかの由緒ある寺が残る場所にあった。
そこは拙稿『地図にない浄水場』や『八幡宮裏参道』のある、あの場所に続いていた。

また一つ、点が線で繋がった。
不思議なもので一旦線が繋がると、今度は面が見えてくる。
次はこの石畳の残る山道を友人たちと歩きたいと思った。
勿論、ビールとワインと手作りの弁当とを持って...。

by finches | 2011-12-19 05:30 | 時間


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