849■■ 両国の友人
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筆者たちが東京を離れたことをみんなが驚く。
突然年賀状でそれを知ったのだから無理もない。

両国の友人もそんな一人だ。
連絡をくれれば送別会をやったのにと、本心から言っていた。
黙って行く気遣いがお前らしいとも言っていた。

その前に電話で話した山中湖の友人は、お前もやっと大人になったと言っていた。
北海道の友人からは、いい判断をされましたね、と言われた。
あの震災で自慢の自宅を取り壊したばかりという宮城の友人は、筆者の話を聞いて、自分もこれからはシンプルな生き方をしたいと言っていた。

東京にいる時は会うこともなかったのに、いないとなると、みんなが懐かしく思ってくれるようだ。
東京に来たら連絡をくれとみんなが言う。

一人に連絡すればきりがないと、誰にも知らせずに東京を離れた。
東京に行って一人に連絡をしたら、またきりがなくなる。
だから、これまで通りさらりと東京を往復する。
生活の拠点を移しただけで、東京も地方もない。

両国の友人の家に行くには隅田川を渡った。
友人の運転する古いボルボで両国橋を渡った記憶は今も鮮明に残っている。
両国橋の絵葉書は、まるで現実と過ぎ去った過去とを繋ぐ架け橋のようだ...。

by finches | 2012-03-11 05:22 | 記憶


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