851■■ フィットネス
b0125465_921167.jpg


フィットネス倶楽部の会員にはこれまで二度ほどなったことがある。
最初に入った倶楽部は天王洲アイルの最上階2フロアーにあって、プールからは東京湾が見渡せ、木を張ったデッキテラスのジャグジーからの眺めも最高だった。
そこには2年間車で通ったが、2時間の無料駐車券が廃止されたのを機に通うのを止めた。

暫く同じ倶楽部に籍を置き違った地域の倶楽部を回った。
中には安藤忠雄が設計した南青山の倶楽部などもあった。
だが、歩いて行ける交差点の角に新しい倶楽部ができたことで、そそくさとそちらに移籍した。

今度は海は見えないが、3本の道が出合う交差点とその上を走る高速道路が立体的な都市的景観を造り出し、その知恵の輪のような空間を行き交う人や車をガラス越しに見ながらのウォーキングに、都市生活者としての若干の特権を感じることもあった。

だが、プールのマナーの悪さに泳ぐのを止め、ネズミの運動器のように同じ場所で歩き続けるマシンにも飽き、ガラス越しに見えるケンタッキーフライドチキンのカウンター席にこっちを向いて並ぶ孤独な客たちと、あちら側から見るとこっちもきっと同じように見えているに違いないと思った瞬間、何だか同類の虚しさを感じ次第に疎遠になっていった。

あの頃より今のほうが体重で9キロ余り軽くなった。
特にこれといった運動をしているわけではないが、晴耕雨読の生活スタイルが知らず知らずに体に負荷を与えているのかもしれない。

退会したつもりだった倶楽部から情報更新の連絡が来た。
会費を納めないと倶楽部の利用は出来ないが、除名にはなっていないことが分かった。
だが、ベルトが回るマシンの上をモルモットのように歩くより、nanoとGPSを持って初めての場所に出掛ける方が何十倍も楽しい。

土は脚に優しく、起伏は適度な負荷を掛けてくれる、それがいい。
機械によるトルク調整ではない、自然による負荷が何とも心地よい...。

by finches | 2012-03-17 06:17 | 無題


<< 852■■ 階段の静物 850■■ 病には克てず >>