903■■ 幻想的光景―六月

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図書館で見つけた一冊の産業史を持ってT用水路揚水場を探して山に入り、諦めかけて山を降りる途中にこんな幻想的な光景に出合った。
シダに午後の木洩れ日が当たり、そこだけが霞んだように輝いて見えた。

低い里山と雖も一旦その中に入ると木々に覆われ、深い森の中にいるのと大差はない。
これが北海道ならヒグマが怖くてこんな場所を歩こうなどとは決して思わないが、いるのはせいぜい猿か狸か猪で、それらの野生もいざ出合うと恐怖は感じるにせよ、ヒグマの恐怖の比ではない。

鹿などはかわいいものだが、何か気配を感じて目を凝らした先の樹上に猿などがいて、それらが複数の眼でジッと睨んでいることに気付いた瞬間、それはそれでゾクッと凍り付くような野生の凄味が伝わってくるものだ。

この日は長袖のTシャツに長ズボンと長靴という出立ちで臨んだ。
揚水場を探すにはそれなりの覚悟がいると思ったからで、お陰で少々の草むらでも軽快に歩くことができた。

さて、今日はこれから東京だ。
そこでどんな幻想的な光景を出合えるか、今から楽しみだ。
久々にゆっくりと歩いてみよう...。

by finches | 2012-06-09 03:30 | 無題


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