908■■ ヒバの森
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函館から大間に渡った目的はあのブランド鮪を食べる為ではなく、ある製材所を訪ねる為だった。
今の時期の函館-大間間のフェリーは一日二往復しかなく、滞在できる時間は僅か3時間足らずだったが、一分一秒の無駄なくその限られた時間を堪能した。

大間から下北半島を時計回りに薄霧に覆われた海岸線を走り製材所のある風間浦村に着いた。
二つの川が作り出した沖積扇状地にその集落は形成されているようで、「土石流が起きれば危険なんだ」と、そんなことが起きることはないだろうという前提での説明を受けた。

材料として青森ヒバのことは知っていても、その産地が恐山一帯の森だということも、ヒバがどんな皮を纏い、どんな葉を付けるのかさえ知らなかった。
ヒバだけを扱う製材所の中には、それこそヒバの香りが立ち籠め、その中を歩いているだけで全身の細胞が浄化されていくような気がした。

ヒバの森にも案内してもらった。
写真はその森の入口でヒバより杉の方が多かったが、その林道を更に奥へと入ると次第にヒバの森になるのだろうと想像をしただけで、その豊かな森とその濃さに胸が高鳴った。
林道に沿った渓流もそれはそれは美しい渓相で、必ず釣りに訪れたいと垂涎の溜息をついた。

函館の友人の工房を訪ねて、ヒバは余す所なく使い切ることができる木だということを学んだ。
そして、紹介された製材所を訪ねることを決めた。

予定を決めない旅でこそ出会えた人と豊かな自然、函館は訪れる度に新しい発見と出会いと感動がある。
そして、学ぶことも多い...。

by finches | 2012-06-20 06:00 | 無題


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