909■■ ヒバの森の流れ
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製材所から山に入る道沿いには杉を専門に扱う別の製材所や、今や何処ででも見られる老人介護施設などがあった。
川もまた何処ででも見られる護岸工事が行われ、その川を鮭が上ると言われてもとても実感が伴わなかった。

だが、人家が途切れた先には深い森が口を開けていて、そこからは川も自然の流れを取り戻した。
小さな赤い橋の上から見た渓流は北海道のそれとは全く違っていて、津軽海峡を隔てた植生の違いをここでも実感することができた。
そして、改めて北海道との川床の傾斜の違いも実感した。

森を案内してくれた製材所の主は、釣りのシーズンが終わって人がいなくなってから来ればいいと勧めた。
その言葉に、ここの人たちには解禁も禁漁もなく、川の流れは普段の生活と共にあって、無暗に魚を取り過ぎることも無駄な殺生をすることもなく、森の生態系の循環を壊さない中でその恵みを受けて自分たちの暮らしがあることを良く分かっているのだと思った。

ヒバの森や川、そしてそこに暮らす人から、また多くを学んだ。
同行した家人も同様に多くのことを学び、それらは時間をかけてゆっくりと醸され、きっと優しい何かに生まれ変わって誰かに返されるのだろう...。

by finches | 2012-06-21 05:30 | 無題


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