957■■ 突然の訃報

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喪中につき新年の挨拶を遠慮する旨の葉書は毎年何枚か届く。
ただ、そのほとんどがまだ一度も会ったことのない親族の逝去に伴うもので、悲しいというより、「ああ、お亡くなりになられたのか」という静かな感慨を胸に抱きご冥福を祈って終わる。

だが、昨日穂高に住む友人から届いた「妻永眠」の訃報は、重く悲しく冷たい知らせだった。
もしあの世への順番があるとすればそれは長く生きた順の筈で、人生の途中で突然あの世に旅立たれては残されたものが堪らない。

東京を離れる前に一度訪ねておきたいと思いながら叶わず、今年に入ってからも何度も訪ねてみようかと思う気持ちが頭を掠めていた。
そう思わせたのは、すでに半年前に逝去されていた「彼女」からのメッセージだったような気がする。

初めての結婚式も彼らだった。
雪が降っていたのを鮮明に覚えている。
前日入りして友人とその友人たちと祝いの酒を夜遅くまで飲んだ。

京浜急行の弘明寺(ぐみょうじ)にあった新居にも何度か行った。
友人は父親の急逝で東京から故郷に戻り会社を継いだ、その時の苦労も頑張りも見てきた。
結婚前に家人を連れて訪ねたこともあった。
その時は友人、その母、筆者、家人、その四人で燕岳(つばくろだけ)に登り、「彼女」は呆れたようにそれを見送った。

数え上げれば切りがない山程の思い出がある。
もっと話をしておけば良かった、話を聞いておきたかった。
一夜明けその突然の訃報はまだ重い...。

by finches | 2012-11-06 08:24 | 無題


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