974■■ 柿とメジロ Ⅱ
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やっと一羽二羽と見かけるようになったメジロも、二羽三羽、五羽六羽と数を増し、とうとう何十羽いるのかも分からないくらいやって来て柿の実を食べるようになった。

人間というものは幾つになっても強欲なもので、木に随分と残っている熟れた実を指しては、駄目になるからもぐように勧める。
要は収穫できるものは根こそぎ取ろうという発想で、小鳥たちにもそれらを分けてやろうなどという発想は微塵もない。

ナナカマドは秋にその赤い実を枝ごと随分と地上に落とす。
しかし、枝先に少しだけ残された赤い実は、冬雪に覆われ食べるものがなくなった小鳥たちの命を繋ぐ。
小鳥たちがその実を啄ばむ情景は美しいもので、紅葉のころの美しさとは一味違う生への躍動がある。

メジロたちにとってこの柿の実はナナカマドの実と同じだ。
柿の実を食べるメジロたちは必死で、そこには厳しい冬を乗り越えようとする躍動が感じられる。

冬は動物や植物の命を感じる季節だ。
眠っているようでも、そこには春へ向けての力強い躍動に満ちた世界がある...。

by finches | 2013-02-12 08:34 | 季節


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