985■■ まずめのシャワー
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まずめとは日の出と日没の前後をいい、それぞれ朝まずめ,夕まずめというが、この時刻は魚が餌を良く食うとされている。
だから、釣りに行く時はまだ夜も明けやらぬ暗いうちに家を出るのが常となる。

汲み置きしてカルキを抜いた水をメダカの水鉢に補給するのを日課にしているが、そのやり方を数日前に変えた。
それまでは陶器のボールでそれを行っていたが、流れ込む水の勢いで水は掻き回されて濁り、それが収まってみてもなかなか水の汚れが取れていないことに不満があった。

新しいやり方はブリキのじょうろに汲み置きした水を移して補給するというものだ。
これだと表面に浮いた汚れをオーバーフローする水と共に流し出し、メダカたちはこのシャワーを甚く歓ぶし、周囲もまるで打ち水でもしたように程良く濡れて、その様が何とも瑞々しく清々しい。

このシャワーを朝まずめと夕まずめの頃に行うことにしたのだ。
一頻りそのシャワーと戯れた後に食餌なのだから、メダカが悦ばないはずがない。

そして、これが人にとってみても、一日の始まりと終わりの切り替えと共に、減り張りにもなるから心身にいい。
朝まずめ,夕まずめは釣りを始めて知ったことばだった。
だが、今それらは暮らしの中で、生きたことばに変わった...。

by finches | 2013-05-17 06:45 | 時間


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