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075■■ 薄荷
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ハッカを使ったものを挙げてみた。
ハーブとして料理に使うミントが最も身近なものとして浮かぶが、ハッカ飴、ハッカ豆、入浴剤、虫除けスプレー、タバコなど様々なものに使われている。
今では人工的に合成されたものがほとんどのようだが、やはり天然のハッカの味は捨て難い。
この天然のハッカの産地と言えば、やはり北海道の北見だろう。

函館でもらった北見のハッカ豆が残り数粒になった。
余談だが、他にも 「珍しいから持って帰りなさい」 と、産み立ての卵、ドライトマト、干したホッケなどをもらった。

ハッカ豆は金平糖のような形をしている。
雪の結晶がだんだん大きく成長するように、金平糖は糖の結晶があの独特な形を作り出すのだから、ハッカ豆はハッカの結晶があの形を作り出すのかも知れないと思った。
すると、残り僅かの取っときのハッカ豆がいとおしく思えてきた。
そこで、袋から取っときの漆の酒杯に移して、一つまた一つとゆっくり口に運んだ...。

by finches | 2009-06-30 07:45 | 嗜好
074■■ 東大工学部実験棟
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夏風邪をひいたため文章は書けません。
面白い建物でしょう。
東京大学工学部の建物です...。

by finches | 2009-06-29 07:13 | 記憶
073■■ 泰山木
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以前、友人のブログが高いところに上を向いて咲く朴 (ほお) の白い花を校舎の窓から撮って載せていた。下から見上げてもそのことを知らなければ、花が咲いていることさえ気付かないであろう、その大輪の花と植物の神秘に驚かされたが、その驚きはそのまま頭の奥の引出しに昨日まで収まっていた。

昨日、明化小学校という復興小学校に向かう途中、川越藩主・柳沢吉保が三百年前に築園した六義園 (りくぎえん) に立ち寄った。
そこで泰山木 (タイサンボク) の白い大輪の花を見た。入口にわざわざ置かれた切り花は20センチ以上は優にあったろうか、高いところで上向きに咲くため人の目に触れることが少ないこの花を偶然にも間近に見る幸運に恵まれた。

直ぐに頭の奥の引出しに収めてあった朴の花が浮かんだ。
朴の花もきっとこんなだろうと思いながら顔を近づけると、そこはかとない芳香がした。
そして、知らなければ気付かずにその下を通り過ぎたであろう泰山木にも出合えた。
朴の花に抱いた興味が泰山木に出合わせてくれ、この2つが共にモクレン科であることも知った。
しかし、泰山木は常緑で朴は落葉であることに、そこはかとない植物の神秘を感じた...。

by finches | 2009-06-28 08:23 | 嗜好
072■■ ECO?
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何年か前からECOドライブとかアイドリングストップとか言って、地球環境への負荷を低減する取り組みがバス会社で行われている。
この季節だと、出発までエンジンを掛けない車内は蒸し暑く、快適に走っていても赤信号で止まると急に振動が停止したかと思うと蒸し暑い空気がまとわりついて来る。
これもみな、地球環境への取り組みと理解し黙して受け入れている。

そんな中、バス停から離れた場所に停車して出発時間を待つ一台のバスに目が留まった。窓が全て閉められ冷房が入れられたバスの運転席には、涼しそうにそして暇そうな運転手がただ一人座っていた。
民営バスと公営バスにはこんなところにも違いがあるものかと、思わずカバンからカメラを取り出してパチリとやった。

早速この公営バスのHPを覗いてみると、環境にやさしい都営バスとあった。
そして環境にやさしい車両として、CNG (圧縮天然ガス) バスやらハイブリッドバスなど、こんなに種類があるのかと思うくらい何種類ものバスとその台数が書かれ、アイドリング・ストップ &スタート装置付バスに至っては1267台も所有していることが分かった。

ECOへの取り組みとは、今まで使っていた車両を廃棄し新しいECO車両に変えることより、それを使う人間の意識改革が先と思わずにはいられなかった。
廃棄した都バスはロシアやアジアやアフリカに場所を変えて使い続けられ、結局、ECO車両が増えた分だけ地球への負荷は増えている。
今循環型社会を目指すとして行われていることの実態は、この都バスに見られるような悪循環型社会の中でECOという仮面の表面 (おもてづら) だけを見ているに過ぎない...。

by finches | 2009-06-27 08:23 | 持続
071■■ ライオンキング
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昨夜、劇団四季のミュージカル、ライオンキングを堪能した。
10年以上のロングラン公演を続けているだけあって、大人も子供も老若男女を問わず楽しめるこのミュージカルには、繰り返しの公演の中で磨かれた安定した完成感があった。
以前から、人間が演じる動物たちの創造力と表現力に驚嘆していたが、実際に観ると、きめ細やかな仕掛けに支えられたその迫力たるや、それは見事の一語に尽きるものだった。

劇団四季のミュージカルを見るのは、もう二十年以上も前に公演開始直後に観た‘CATS’以来だった。
‘CATS’は劇中歌の‘メモリー’が哀愁に満ちていて、この歌に引かれて出掛けた記憶があるが、ミュージカルにしても映画にしても、この様な曲が一曲あるかないかで大きくそのイメージが違ってくるものだ。
オーバー・ザ・レインボー、雨に唄えば、チム・チム・チェリー、サウンド・オブ・ミュージック、どの曲もそのシーンを思い出させてくれる力がある...。

by finches | 2009-06-26 08:18 | 嗜好
070■■ CARLO SCARPA

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CARLO SCARPA / a+u



段状に迫り出した庇がその角を共有し‘留め’の関係を保ったまま下まで下りている。
前回の写真、泰明小学校の玄関部分のことだ。(下の写真)
この不思議なデザインを初めて見た時、カルロ・スカルパがブリオン家のために設計した墓地のことが頭をよぎった。(上の写真)
両者の建造は40年近くの差があり、勿論、そこに因果関係などは存在しよう筈もない。

このような繰り返しが行われる理由の一つに、構造の呪縛からの自由を求めその重さを削ぎたいと思う時があり、今一つには、単調さを覆い隠すために装飾で埋め尽くそうと思う時があるように感じる。
この段状のデザインがそれに当たるか断言は出来ないが、そこにはアール・デコの時代を背景にしての、重さからの開放と埋め尽くそうとする装飾性が隠されているように思えてくる。

カルロ・スカルパはポッサーニョ石膏像ギャラリーで、構造的に主要な建築の隅角部を切り取り、そこにガラスを嵌めて構造の呪縛を否定して見せたように、ブリオン家墓地もコンクリートの量塊を段状に削ぎ落とし、また逆に段状に装飾することで、同じく呪縛から開放され昇天する場であり、祈る場である墓地をデザインしたのではないかと考える。

1978年、カルロ・スカルパは仙台で不慮の死を遂げた。
もし東京滞在中にこの泰明小学校の玄関を見ていたなら、と思いを巡らしながら終わりにしよう。
スカルパはブリオンの墓の最も近くに葬られているということを最後に...。


[注記] 文中の判読し難い文字について
「墓地」 (ぼち)
「墓」   (はか)
by finches | 2009-06-25 07:57 | 空間
069■■ 泰明小学校
b0125465_1851483.jpg[泰明小学校]
創立年月 明治11年6月
竣工年月 昭和4年6月4日
工事請負 錢高組
校地坪数 1,109.740坪
校舎坪数 1,298.564坪
学級規模 20学級 (現在12学級)
[所在地]
東京都中央区銀座5-1-13
http://www.chuo-tky.ed.jp/~taimei-es/



東京都中央区銀座5丁目-1-13。
泰明小学校は銀座の数寄屋橋交差点の近く、数寄屋橋公園を抜けた場所にある。
抜けたと言っても数寄屋橋公園はほんの小さな公園で、銀座の喧騒の直ぐ傍にあって屋内体操場の曲面のシルエットが、昭和の初めにタイムスリップしたような不思議な気持ちを抱かせる。
今では高速道路に姿を変えているが、この学校の北側にはかって江戸城の外濠があった。
現在は建物の裏側でほとんどの人がその存在に気付くこともないが、大きく跳ね出したバルコニーや窓などのデザインの中に、この水と柳の見える景色を意識したオンリーワンの設計が隠されている。

都会の中心で起きている過疎化と少子化に伴う児童数の減少、中央区に残る殆どの復興小学校が小規模学級での学校経営を余儀なくされている中で、この泰明小学校だけは入学を希望する父兄で引く手数多の人気校だ。
昭和4年に完成した校舎は、前に取り上げた明石小や常盤小と経年だけで捉えた老朽化という意味では共に同じで、この、人間が維持し補うことが出来る決して欠点とはならない持続可能な部分を外せば、他は現代の薄っぺらな建築には決して見ることの出来ない、質の高い設計がなされている非常に優れた建築と言うことができる。

この泰明小学校は、銀座という立地条件、ツタの絡まったアーチ窓を持つ郷愁溢れる古い校舎、建築の記憶に包まれた環境で子供を学ばせたいという心理、それらが上手く噛み合って今では人気のブランド校としてもて映やされている。
しかし、学校教育の歴史はその時代時代の都合に迎合してきた。
そして、過疎化と少子化問題からここだけが隔離されているのではない。
この学校に通う児童の越境入学の道がもしも絶たれたならば、明日にでも他と同じ小規模学級の学校経営を余儀なくされることにならないとも限らない。

現在、泰明小学校に取り壊しの危険はないが、信条なき人たちによって、いつこの安泰が崩されるか分からない危険はあるのだ...。

by finches | 2009-06-24 08:24 | 復興
068■■ 常盤小学校 ・其一
b0125465_1747471.jpg[常盤小学校]
創立年月 明治6年3月
竣工年月 昭和4年5月15日
工事請負 大林組
校地坪数 1,247.520坪
校舎坪数 1,130.000坪
学級規模 19学級 (現在6学級)
[所在地]
東京都中央区日本橋本石町4-4-26
http://www.chuo-tky.ed.jp/~tokiwa-es/


東京市復興小公園DATA

[常盤公園]
開園年月 昭和5年9月
公園面積 620.04坪



明石小学校の中を見る切っ掛けを頂いた父兄との待ち合わせまでの時間を利用して常盤小学校まで足を伸ばした。
ちょうど明石小学校の公開日に常盤小学校では防災フェアが行われていて、グランドと講堂への立ち入りが許されることを知ってのことだった。

日曜日の雨の日本橋、それも千代田区に近いこの当たりは人影もまばらだった。
2度目となる常盤小学校、筆者が好きな復興小学校の一つだ。
柱型がない少し彫りの深い窓が美しく、細部には明らかにアール・デコの影響を残しながらも、全体はどこか古いイタリア建築のような洗練された落ち着きがある。それはアーチ窓と四角窓の扱いの上手さ、バランス、プロポーション、そしてパラペット先端の小さく曲面を描いて外に迫り出した終わり方、それら全てが設計者の思想と高い力量を今に伝えている。

前回の明石小学校で、復興小学校の中にはそのグレードに差があるようだと書いたが、筆者はこの常盤小学校もその一つと捉えている。
このことを具体的に建設費の坪単価で見てみると、復興小学校117校の内で350円/坪以上の学校が19校ある。そして大変興味深いのは、その内の10校が現在の中央区にあるということだ。また、これは中央区の全復興小学校数24校から見ても、当時の京橋、日本橋両区の繁栄振りがその背景として見えてくる。

筆者は思う、現存するこれらの復興小学校が持つ 「建築の記憶」、それは正に 「日本の記憶」 そのものなのだと...。

by finches | 2009-06-23 07:27 | 復興
067■■ 明石小学校 ・其四
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昨日、雨の中を明石小学校の学校公開に出掛けた。
受付を済ませながらも、初めて足を踏み入れる校内への期待でいっぱいだった。
解体に当たっての建物見学日だと思っていたら、年一回行われる学校公開日が正しかったようで、日曜日にも係わらず中では授業が行われ、父兄がそれを遠巻きにしたり共に参加したりと、授業参観日とは違う全校挙げての取り組みが披露されていた。

明石小学校は大正15年に完成した当時26学級だったものが、今では6学級にまで学級規模は減少しているが、空いた教室は一つも見当たらず、全ての部屋が何らかの目的に充当されていて、バランスを欠くことのないそのすこぶる余裕のある教育環境にはただただ驚かされた。
また、毎年の保守費用の予算化が継続的に行われていることが窺われ、築後83年を経過した建築とは到底思えないくらい、見事に現在に通用する建築に思われた。

建設費の比較では明らかな違いは見出せなかったが、筆者は復興小学校117校の中でも幾つかの学校に於いてグレードの差が存在するように感じていた。それは平面図の中に感じたり、外観形状や意匠性の中に感じたりと漠然としたものではあったが、この明石小学校もそのように感じていた学校の一つだった。
校舎の中を歩きながら、降りしきる雨の中をグランドから眺めながら、この建築の設計レベルの高さを実感し、それがこの建物が83年かけて育んだ建築の記憶と一体になって、再生することも新生することも決してできない見事な教育環境をつくり上げていることを実感した。

函館の弥生小学校で感じたものと同じものをここ東京でも感じた。
それは、壊す必要を全く感じない優れた建築、優れた教育環境に対峙しての悲しい気持ちだった。
そして、この不条理を覆そうとする芽はないのかと、雨の向こうの教室の窓に写る人影に思った...。

by finches | 2009-06-22 07:44 | 復興
066■■ 白川郷・明善寺
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昨日、運転、川遊び...。
今朝、重度疲労...。

日曜、雨...。
10時、新富町改札...。
明石小学校、見学会...。

本日、筆休め...。

by finches | 2009-06-21 07:47 | 無題