<   2014年 02月 ( 3 )   > この月の画像一覧
1004■■ 雪
b0125465_8471468.jpg


雲海からひとり頭を出す富士山を眺めながら、やはり富士は日本一の山だと思った。
一方でその厚くタイトな雲を見遣りながら、これが明日になれば地上に落ちてくる正体なのかとも思った。

一夜が明け今まさにその正体が雪となって降っている。
川面に消えてゆく雪を眺めながら、今朝は珍しく2杯のコーヒーを飲んだ。

亀島川は日本橋川から別れて途中桜川と合流して隅田川に注いでいる。
とは言っても桜川はもうないし、江戸時代そこにあった稲荷橋や高橋ももうない。

江戸時代、隅田川の河口の佃島辺りの海は江戸湊と呼ばれ、ここに全国から荷を満載した帆船が集まった。
そして、そこから小舟に積み換えられ、日本橋川や亀島川から更に奥の河岸へと運ばれた。

川面に舞い落ちる雪は江戸の風景を想像させた。
雪の中を往き交う人や舟の活気を...。

by finches | 2014-02-14 08:53 | 季節
1003■■ 復路機中にて
b0125465_20581126.jpg


出発の朝この地では珍しい濃霧に覆われたが、東京では春の陽気に汗をかいた。
二日目は朝からの冷たい小雨が、夕刻を前に雪に変わった。
三日目は一枚着込めば丁度いい、そんな冬らしい寒さに戻った。

慌ただしい二日半ではあったが、予定は卒なくこなせた。
新しい出会いもあったし、発見もあった。
そして、いつものように、新しい発見は新たな疑問を生んだ。

だが、新しい疑問に立ち向かい、悩み考え調べるのは楽しいことでもある。
遠路遥々調査を依頼した図書館の丁寧な対応と、惜しみない協力には随分と助けられた。
法務局でも調査の意図を告げると、通常なら閲覧に辿り着けないであろう資料まで出してくれた。

最後に訪れた図書館では新たな知見に震えた。
それは筆者の予想を否定し、新たな方向を予見させるものだった。
だがそれは、筆者が明らかにしようとした「未来」を終焉させることを暗示していた...。

by finches | 2014-02-02 17:43 | 無題
1002■■ 蕗の薹

b0125465_9122629.jpg



夜露に濡れた中に、朝靄に霞む中に、霜に覆われた中に、健気に小さな顔を覗かせる蕗の薹。
蕗の薹が一日のうちで最も美しいのは、露が靄が霜が朝日に上気し輝き出す瞬間で、そこには生命の神秘漂う美しさがある。

蕗の薹は毎日少しづつ大きくなり、そして、そっと開き始める。
そして、ふと気が付くと、あたり一面に蕗の薹は顔を出している。
この毎朝違う様相を見せるそれらの変化を、毎朝異なる光と空気の中で眺める。
時にはコートを羽織り、時には傘をさし、時には雪が積もるのさえ気にせず、じっと眺める。

その初々しい蕗の薹を家人が蕗味噌にした。
初春を感じさせるその爽やかな苦味が、体の中を真っ直ぐに降りていった...。

by finches | 2014-02-02 09:00 | 季節