![]() 関東大震災後の復興事業として建設された復興小学校117校の内の約30校が現存し、その中の約3割が中央区にあり今も7校が現役小学校として使われている。 しかし、その中の3校が取り壊されて新築されることになった。 日曜日にこの3校を歩いたので、それぞれを紹介しようと思う。 最初は既に2回 (057■■ 、058■■ ) 取り上げている明石小学校から始めよう。 この学区内を見渡すと、その背景には興味深い歴史がある。 杉田玄白らが解体新書を翻訳したことから西洋医学発祥の地とされ、その他慶應義塾発祥の地、ホテル発祥の地、電信発祥の地でもある。 幕末、日米修好通商条約が結ばれ、徳川幕府は日本に外国人を居住させるために、明石町にあった大名屋敷を他に移し、外国人居留地を造った。その後、明治新政府も居留地の工事を引き継いだため、明石町一帯は教会や学校など西洋文化の誕生したところと言われるまでになった。 そのような独特な環境にあって、外国人に見せて恥ずかしくない学校を造るべく明治41年に造られたのがこの明石小学校の前身であった。 復興小学校の中でも細部に亘り曲線的表現が多く、柔らかい丸みを持った校舎もこのような歴史と環境に宿る力に導かれて生まれたと想像してみると、一味も二味も違う魅力溢れる建物に思えて来るのは筆者だけだろうか。 それにしても残念でたまらない、何とか残せないものだろうか。 震災復興のシンボルとして、大正末から昭和初めにかけて建設された鉄筋コンクリート造小学校校舎として、独自の意匠性を持つ復興小学校として、そして未来へ受け渡す近代建築歴史遺産として...。
by finches
| 2009-06-17 08:03
| 復興
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