昼食の帰りに偶然見つけた近代化産業遺産についての興味が日に日に増している。 その用水について推論を展開している記事を見つけ、そこではこの写真をその用水路の一部として掲載していたが、地図に示された用水のルートと矛盾することから筆者もあれこれと調べてみることにした。 写真は子供の頃からずっと水道橋だと思っていたし、側には確かに水路橋という文字が書かれている。 この水路橋が架かっているのは川と鉄道と国道が平行して走っている上に片側は山の崖になっている場所で、国道からは水路橋の上半分が見えてはいるが、車を止める場所も近付くための道もない。 更に悪いことにこの手前で国道は大きくカーブしていて、そこを大型トラックがスピードを上げたまま引っ切り無しに通るものだから、車をちょっと止めることなど危険でとてもできない。 この日はどうしてもこの水路橋の下半分がどうなっているのかを確かめたくて、離れた所に車を止め歩道もない車の行き交う国道を逆戻りして線路に下りることができる場所を見つけた。 下に下りると線路も大きくカーブしていてその先は見えず、今にも来るかも知れない列車に注意しながらバラストで高くなった複線を一気に渡るのに先ず勇気を必要とした。 そして、列車が来ないか注意しながらバラストと川側との細い隙間を上流に向かって歩いて行くと、突然藪が開けあの水路橋が顔を現した。 初めて眼下に見る水路橋の足下には不思議な形の構造物が付属していて、恐らくここからポンプで水路橋まで水を揚げているのだろうが、川が増水すれば間違いなく水の中に沈んでしまうその亀のような構造物の内部の仕組を短い時間で読み解くことはできなかった。 一つだけ分かったことは、地図に描かれたルートと異なるからと言って、この水路橋が近代化産業遺産の用水の一部ではないと言い切ることはできないことだ。 何故ならそれはわざわざ水路橋と書かれているからだ。 水道施設なら水道橋と書けばいい筈で、それを水路橋としているところが解決に導く手掛かりだと直感した。 だが、一人で調べるには余り気持ちのいいものではない。 今回はいつもと違って机上調べを中心にしよう...。
by finches
| 2010-11-27 05:54
| 時間
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