関東大震災の復興事業で建設された復興小学校を調べ歩くうちに、新たな疑問や興味が湧いてきた。 その疑問や興味は大正から明治へと時代を遡り江戸へと広がり、更に葦原の湿原が広がる開府前の江戸へと広がっていった。 何故そこまで興味の糸が繋がるのかと言えば、それは埋立と開削で人工的に造られた江戸という街の地勢的骨格が現在も東京という街の礎となる骨格を形づくり、今も随所に残っているそれらを古地図や現代の地図の上で発見することが何とも興味深く面白いからだ。 江戸と現在の街は随分、否、全く変わっているように思われがちだが、その骨格となった道や川などは大きくその姿を変えていたとしても、よく見ると薄くではあるが当時の面影を残していることが多い。 地図から現在のレイヤーを捲ってみると、その下には江戸の街並みや暮らしが浮かび上がってくるから面白い。 写真は筆者が持ち歩く地図だが、小さく軽く情報が豊富という意味でとても気に入っている一冊だ。 この地図の中には復興小学校や橋やかつての川筋などが無造作且つ気儘に書き込んであり、橋などは震災復興事業で建設された当時のままのものか、新しく架け替えられたものかが分かるように、また構造形式なども分かるように記号化して書き込んである。 高熱からは開放されたがまだ完全な復調とまではいかず、出掛けて行きたい気持ちを抑えて昨日の天皇誕生日は久々にこの地図を広げてあちこちと散策を楽しんだ...。
by finches
| 2010-12-24 11:37
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