715■■ 柿を活ける
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今日は暖かい朝で、靴下も履かず半袖でも寒さは感じない。
今日はこれから雨の予報で、雨を降らせる暖かい低気圧がもうやって来ているのかもしれない。
だが、まだ空には月も見えるし東の雲間も明るい。

昨日は隣家で庭木の剪定が行われた。
目隠しのために植えられたカイズカイブキが鬱蒼としていて、最初はこの剪定が目的だったが、綺麗サッパリと剪定が終わり庭に光が射し明るくなると、次々に剪定の追加依頼が行われた。

カイズカイブキが終わるとこれまた伸び放題だったキンモクセイがサッパリとした姿に変わった。
東京のマンションの中庭にも一本のキンモクセイがあって、年に一度その甘い匂いを楽しんだものだが、隣地にあった研修所の建て替えで、センスのない造園計画によって敷地の境界に沿ってキンモクセイが列植されたものだから、可哀相に中庭の我らのキンモクセイはそのアイデンティティを失った、剪定を見ながらそんなことを思い出した。

更に剪定が進み隣家の希望で柿の木がバッサリ切られそうになり、筆者は思わず庭師の意見を聞いた方がいいと塀越しに声を掛け、結局柿の木全体のバランスを崩さないよう一本の大枝を切るだけで落ち着いた。
その枝を塀越しに譲り受け、水瓶に挿した。

下細りの水瓶はバランスが悪く、大枝を挿すと直ぐに転んだ。
仕方なく大枝を諦めて小枝に切り分け何とか転ばないようにバランスを見ながら挿した。
筆者にはこれよりもっと大きい瓶に大きな枝や野草を活けたい夢がある。
その第一歩を昨日は自分の作業の合間に楽しんだ。

今朝、朝食後に枝から落ちた三つの柿の一つを食べてみた。
その実はまだ小さく固めだったが、仄かな甘みが口の中にひろがった...。

by finches | 2011-10-14 06:14 | 嗜好


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